トロマットか帆布で応援幕を作りたいのですが、ダイレクト昇華印刷と昇華転写捺染の仕上りの違いを教えて下さい。

確かに生地がトロマットの場合は「ダイレクト昇華印刷」という製作方法で、
帆布だと「昇華転写捺染」という方法になりますので、何だかややこしいですよね。
見た目そんなに凄く大きな違いはないのですが、挙げるとすれば以下の2点です。

・昇華転写捺染（帆布）の方が、ダイレクト昇華印刷（トロマット）より、発色がいいというか鮮やかです。
・昇華転写捺染（帆布）の方が、ダイレクト昇華印刷（トロマット）より、布生地本来の柔らかな感じに仕上がります。
帆布とトロマットは基からして質感は違いますが、それだけではない理由があるということです。

では、なぜこれら二つの違いが起こるのかと言いますと、それは製作方法が、
ダイレクト昇華印刷は「印刷」であるのに対し、昇華転写捺染は「染め」だからです。
「染め」だから発色が良く、布生地本来の柔らかな感じのまま仕上がります。

詳しくはこちらをご覧ください（動画もご覧いただけます）
https://www.hata-maku.com/guide/print/

それぞれの製作方法を見比べていただくとお分かりの通り、言ってしまえば転写の工程があるかないかだけの違いなのですが、
それが片や、生地の上にインクが載っている状態の「印刷」であり、方や生地を「染め抜く」違いを生み、その結果、上記の二つの違いを生んでいるのです。

その上、ダイレクト昇華印刷の場合、直接印刷しても滲まずに綺麗に仕上がるよう、
最初から使用する生地（この場合はトロマット)の表面に特殊なコーティングを施してある分、若干硬いです。
その点、昇華転写捺染の方(この場合は帆布）は一切そのようなことを必要としない無垢の生地で、なおかつ染め抜きますので、生地本来の柔らかさのまま仕上がるというわけです。

もちろんそもそもからして帆布は綿風の生地なので、化繊のトロマットに比べて柔らかい質感ではありますが、
その柔らかい風合いそのままに仕上がるのも、「印刷」ではない「染め」の大きな特徴のひとつなのです。


その他、ご質問がございましたら、お気軽にお問合せ下さい。

Q サンプル希望について
応援幕を検討しているのですが、サイトを拝見したところ生地と印刷方法が色々とあるようですね。サイトを見ただけでは生地の印刷イメージがつかめません。希望の色で印刷した各生地のサンプルを送っていただくことは可能でしょうか？
A 旗・幕ドットコムでは、取り扱っている12種類の生地それぞれに45色を印刷した「生地見本帳」をご用意しておりますので、実際に手で触れて目で見てご確認いただけます。ご希望の方はこちらからご請求くださいませ。

Q サイズについてのご相談について
スイミングクラブの応援幕を作りたいので、こちらでお願いしたいと考えています。大きめのものを考えているのですが、横25mほどの長い応援幕を印刷していただくことはできますか？

A はい、トロマットでしたら製作可能です。もともと生地はロール状になっていますので、1.8m以内の高さでしたら、横幅25mの応援幕も製作が可能です。ただ、途中で生地が汚れたりインクがかすれる可能性があり、そうなった場合、最初からの印刷となってしまいますので、5～10m程度で継いで製作することになります。遠目では目立ちませんのでご安心ください。

Q 印刷方法による発色の違いについて
こちらで応援幕を製作していただきたく思っていますが、サイトを拝見して生地と印刷方法をどれにするか迷っています。応援幕の生地とそれにより印刷方法が決まっているようですが、それぞれの印刷方法によって得意な色味はありますか？
A トロマットはダイレクト昇華印刷、帆布は昇華転写捺染、ターポリンは溶剤インクジェットプリントになりますが、全てインクジェットでの出力となります。すなわちC（シアン）M（マゼンダ）Y（イエロー）K（ブラック）の掛け合わせになりますので、色味的にはほとんど同じです。ただ、発色の仕方が変わりますので昇華転写捺染が一番鮮やかです。